こんにちは、コーヒー愛好家のサスケです。在宅で美味しく飲めるコーヒーについて発信しております。
「スペシャルティコーヒー」というコーヒーをご存じでしょうか?
名前からして、特別なコーヒーという感じがしますが、コーヒー好きは一度は聞いたことがあるかと思います。ただ聞いたことはあるものの、普通のコーヒーと何が違うのか分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では「スペシャルティコーヒー」について、特徴、広まった背景、普通のコーヒーとの違いなどについてお伝えいたします。スペシャルティコーヒーについて知り、よりコーヒーを楽しめるようになりましょう。
この記事で分かること
目次
スペシャルティコーヒーとは
まず、スペシャルティコーヒーについてですが、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)によると
“「風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒー」でその条件は「From seed to cup」「サステナビリティ」「トレイサビリティ」である”
と定義されております。
詳細の内容は下記の通りです。
消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。
風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。
カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup)
具体的には、生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。
そして、適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。
さらに、適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されることが求められる。
日本スペシャルティコーヒー協会は、生産国から消費国にいたるコーヒー産業全体の永続的発展に寄与するものとし、スペシャルティコーヒーの要件として、サステナビリティとトレーサビリティの観念は重要なものと考える。
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)
From seed to cupとは
From seed to cupとは、下記のように定義されております。
カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)
つまり、豆からコーヒーがカップに注がれるまで、全ての工程で徹底した品質管理や体制が求められるということです。豆からコーヒーがカップに注がれるまでには様々な工程も知っておきましょう。
一杯のコーヒーが出来上がるまでの一般的な工程
1:コーヒーノキの栽培と収穫
2:コーヒーの精製処理と乾燥
3:梱包と出荷
4:コーヒーの焙煎
5:コーヒーの抽出
サステナビリティとは
サステナビリティとは「持続性」という意味です。
生産者の利益をしっかり確保できるように生産を行うことを目指すために重要な概念です。
コーヒーを継続的に生産・販売するためには、生産者に安定した賃金が保証された状態を目指す必要があります。貧困の状態であると、質の高いコーヒ―豆を生産することは難しくなるからです。またスペシャルティコーヒーのサステナビリティには、生産者の経済的配慮の他、環境や社会倫理への配慮も含まれます。
トレーサビリティとは
トレーサビリティとは「追跡可能性」という意味です。
つまり、コーヒーができるまでの生産~加工~流通~消費までの工程を消費者が追跡可能な状態にすることです。消費者がコーヒーがどのように栽培、管理されてきたのか把握することができて、初めて質の高い品質管理ができると言えます。
近年、品質向上や安全意識の高まりから、トレーサビリティは重要な概念となっております。
スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーの違い
スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーの違いを簡単にまとめると下記となります。
項目 | スペシャルティコーヒー | 普通のコーヒー (コモディティコーヒー) |
---|---|---|
流通量 | 少ない | 多い |
品質 | 高い | 低い |
評価基準 | 加点方式 | 減点方式 |
流通量と品質についてはイメージしやすいかと思いますが、評価基準について分かりづらいと思いますので、解説いたします。
普通のコーヒーの評価基準:減点方式
従来の一般的なコーヒーでは、
「豆のサイズ・形状」「産地の標高」「欠点がないか」
などの減点方式でコーヒーを評価しておりました。
スペシャルティコーヒーの評価基準:加点方式
一方、スペシャルティコーヒーの評価基準は「加点方式」となっております。
「加点方式」は「減点方式」よりも、品質の高さと豆の個性が評価されやすいという特徴があります。日本では、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)によって評価が決められており、評価項目は次の7項目となっております。
スペシャルティコーヒーの評価項目
1 カップ・クオリティのきれいさ
2 甘さ
3 酸味
4 口に含んだ際の質感
5 風味特性とプロフィール
6 後味の印象
7 バランス
100点満点で採点され、80点以上の点数を獲得したコーヒイーは、スペシャルティコーヒーとして認められ、市場に流通します。
スペシャルティコーヒーが生まれて広まった背景
スペシャルティコーヒーが生まれて広まった背景についてお伝え致します。
一般的にコーヒーが飲まれるようになったのは17世紀ごろと言われております。その後、徐々にコーヒー愛好家が世界中で増え始め、コーヒーは大量生産大量消費時代に突入します。大量生産大量消費により、コーヒーの価値は低下し、価格も下がる結果となりました。
コーヒーの価格が低下すると、生産者の経営が苦しくなります。経営が苦しくなると、質の高いコーヒーを生産することが難しくなり、コーヒーの品質は下がってきます。品質が下がると消費者もコーヒーから離れるという悪循環が起きました。
そこで、そのような状況を危惧し、打破するために1982年に設立されたのが
アメリカのスペシャルティコーヒー協会(SCAA)です。SCAAは、「コーヒーの生産者を守り、コーヒーの品質を上げ、消費者のためにコーヒーの未来をつくる」ことを掲げ、スペシャルティコーヒーの概念が初めて提唱されました。
ちなみに日本では、2003年に日本スペシャルティ協会(SCAJ)が設立されております。
スペシャルティコーヒーの生みの親は?
スペシャルティコーヒーは、1978年に、アメリカの「クヌッセン・コーヒー」の女性社長であるエルナ・クヌッセンが、コーヒー国際会議の講演で「スペシャルティコーヒー」の言葉を使ったのが始まりと言われております。
意外とつい最近できた言葉なので、まだ歴史が浅いですが、コーヒーの品質や消費向上のためにもスペシャルティコーヒーについて知識を深め、美味しく飲んでいきたいですね。
スペシャルティコーヒーを簡単に手に入れる方法
「スペシャルティコーヒー×エリア」で検索するとスペシャルティコーヒーを扱っている店舗がでてくるので、ぜひ調べて下さい。
意外とすぐ近くにあるかもしれないので、色々カフェ巡りしながら、スペシャルティコーヒーを楽しみましょう。
コンビニとかでも売っているかもしれませんが、個人的には専門のコーヒー店で購入した方が良いと思っております。試してほしいのですが、専門のコーヒー店の味は格別です。
もし近くの店舗にない、または忙しくて店舗に足を運べないという方は、通販がオススメです。スペシャルティコーヒーの通販も色々あるのですが、手頃な金額で単品から注文できるPost Coffeeはオススメです。
Post Coffeeは、世界中のスペシャルティコーヒーを取り揃えた日本最大級のコーヒー豆専門通販です。コーヒー診断ができて、自分の好みのコーヒーを教えてくれます。自分の好みのコーヒーって意外と分からなかったりするので教えてくれるのは参考になります。また定期便だけでなく、単品から購入できるのも嬉しいです。初めての方にとっては、まず単品からぜひ試してみてください。
▼コーヒー診断結果例
まとめ
スペシャルティコーヒーについていかがでしょうか?コーヒー好きにとっては、知っておきたい知識でしたね。
コーヒーは様々な工程を経て作り上げられていることを知り、コーヒー愛好家の皆様は、今後のコーヒーの品質向上、生産者の配慮などを考え、スペシャルティコーヒーを飲む機会を増やしていきましょう。